失敗するIFAと成功するIFA

本日は、私の実体験も含め、今まで見てきたIFAの中で、成功する方と失敗する方の特徴を書いていきたいと思います。

*詳しい法律のことは、弁護士等の専門家の見解を参考にして下さい。

 

まずは失敗するIFA

 

・辞める証券会社に在職中に、IFAとして営業活動をする。

・在職中に顧客に新しい証券会社の口座開設等をする。

・同僚や先輩にIFAになることを伝える。

・顧客にIFAの制度や想いをしっかり伝えられない。

・手数料目的のために営業する。

・小型株等で回転売買をする。

・そもそも顧客との信頼関係ができていない。

コンプライアンスや法令諸規則の認識が甘い(IAFには注意してくれる管理職や総務課の人はいない)。

・ルールを一つ一つ確認しない(証券会社ごとや、IFA業者独自のルールがある)。

・IFAになった後、顧客と頻繁に面談をしない。

 

ここからは具体例を用いて失敗談を話していきます。

・会社に退職する旨を伝えて、引き継ぎも完了した後、顧客に挨拶も兼ねて訪問し、IFAになることを伝えた。顧客は賛同し、とりあえずは楽天証券のインターネット口座を作ることにした。このケースだと、お客さんが単にネットで口座を作っただけで、証拠が残らない。しかし、後日そのお客さんは、後任に前任者がIFAになることや、楽天証券で口座を作ったことを話してしまいました。原因としては、長年担当し信頼関係が出来ていたと思ったが、支店長とも面識があり、特別な夕食会にも参加されたことのある顧客だった事、また50代の都会住まいの女性で少しブランド志向なところもあったため、大手の看板の方を好んだ点と、会社からお客さんを抜く行為は懇意にしてくれた支店長も裏切ることになると感じた点が要因だと考えられます。ここでは、証券会社に実害が出ていない点や、個人情報の持ち出しなどの証拠も残っていないため、IFAが追及されることはありませんでしたが、その他のお客さんも同様に引き抜くのではないかと、警戒されてしまうデメリットがあります。

 

・在職中に自身のお客さんを、先にIFAになっている仲間の担当で口座開設をし、資金を移動させ取引をしていました。お客さんが思わず、録音つきの電話で、IFAとの取引のことを話してしまい、疑いを持たれるようになってしまいました。確定できる証拠はありませんでしたが、在職中に他社へ顧客を流出させる行為は反逆行為として重く罰せられます。在職中は何があってもIFAとしての業務を控えるべきで、数人で独立する場合も、在職中の担当者の顧客には営業しないということを徹底すべきです。

 

次は成功するIFA

 

・在職中に2.3件のお客さん(金額で少なくとも1億円ぐらい)に話して、転職後の預かり資産を確保しておく。

・証券会社に在職中よりも、お客さんはやはり不安なので、どんな細かい事でもこまめに連絡する。

・顧客の収益や、保有商品の買値や評価益などの数値を正確に把握しておく。

・(銘柄を見極める才能のある人は別だが)奇をてらわず、優良企業の大型銘柄で売買をする。

・目先の手数料の事は考えず、長期目線で戦略を立てる。

・顧客によっては、手数料無料の優遇コースなどを使う。

・退職後も証券会社から派手に資金を抜かず、警戒されないよう少しづつ資金を移動させる。

・新規のお客さんも獲得するため積極的に営業(紹介など)している。

・何事も慎重すぎるぐらいに行動する。

・年収が上がっても謙虚でいる。

 

 

以上。書いた内容は基本的なことですが、成功している方も特別派手なことをしている訳でも、才能があるわけでもないと思います。資金力のあるお客さんをしっかりとグリップし、お客さんの利益のための運用を行い続けているのだと思います。在職中は極力人には漏らさず、IFAへの転職後も派手に資金を抜かない、等を実践していれば、警戒されず、ご自身の営業活動に支障もでないでしょう。